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加藤 治一; 酒井 宏典; 神戸 振作; Walstedt, R. E.; 常盤 欣文; 大貫 惇睦
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1063 - 1066, 2003/09
本研究では、5f遍歴電子反強磁性体UPtGa(=26K,=57mJ/mol K)についてGa-NMR/NQR測定を行った。常磁性領域においてナイトシフト測定を行い、超微細相互作用係数を見積もった。また、反強磁性領域において、零磁場スペクトルを解析することにより、内部磁場の値が得られ、反強磁性相における超微細相互作用係数を見積もることに成功した。の値は、に比べて一桁程度大きいことから、hyperfine interactionが長距離にわたっている可能性がある。UPtGaの磁性において、RKKY相互作用が重要な役割を果たしているのかもしれない。
目時 直人; 小池 良浩; 芳賀 芳範; Bernhoeft, N.*; Lander, G. H.*; 常盤 欣文; 大貫 惇睦
Acta Physica Polonica B, 34(2, Part2), p.979 - 982, 2003/02
局在5f電子系と信じられてきたウラン金属間化合物UPtSi磁気励起を単結晶試料を用いて測定した。その結果、過去に多結晶試料を用いた70Kの測定で報告された結晶場励起は存在しないことが明らかになり、約30MeVの励起エネルギーまで広く連続的な磁気励起帯の存在を発見した。この事実はUPtSiがそれまで信じらていたようにその5f電子は局在的ではなく、遍歴的であることを意味している。非常に興味深いことに、反強磁性転移温度より低温でこの磁気励起にギャップが開く振る舞いが観察された。この磁気励起とギャップの起源について議論する。
芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦; 中島 美帆*; 青木 大*; 大貫 惇睦*; 辺土 正人*; 上床 美也*
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1239 - 1242, 2003/02
UX型ウラン化合物(X=Si, Ge, Sn, Pb)は、パウリ常磁性,スピン揺動,反強磁性と多彩な基底状態をとる。この中で、UPbは、転移温度32Kの反強磁性体であり、低温で大きな電子比熱係数が110mJ/Kmolを示す重い電子系化合物である。われわれはこの物質について8GPaまでの圧力下で電気抵抗を測定した。ネール温度()は、圧力とともに増大し、3GPaで最大となる。その後、加圧とともに減少する。また、われわれは新たに、圧力で誘起された電気抵抗異常を発見した。この転移は以下の温度で起こり、電気抵抗の急激な減少を伴う。今回の実験での最大圧力8GPaでも反強磁性は依然として残っており、これが完全に消失する臨界圧力は12GPaと見積られる。
松田 達磨; 芳賀 芳範; 常盤 欣文; Andrei, G.; 山本 悦嗣; 大久保 智幸*; 大貫 惇睦
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1071 - 1074, 2003/02
URhGeはキュリー温度30Kの強磁性体である。近年斜方晶系,強磁性ウラン化合物における超伝導の発見が報告されているが、URhGeは、あらたな候補としての可能性が期待されている。われわれは、この物資の単結晶育成について初めて単結晶育成に成功した。磁化、抵抗測定の結果大きな異方性と、新たに25Kに異常を発見した。比熱測定の結果30K, 25Kいずれにおいてもラムダ型の比熱の振る舞いを示し、25Kにおける異常は、現段階で秩序変数は不明なものの相転移であることが明らかとなった。
長壁 豊隆; Hannan, A.*; 川名 大地*; 神木 政史*; 北澤 英明*
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1469 - 1472, 2003/02
CeSbとCeBiについて、最近開発したアンビル式の高圧セルを用いて高圧低温下の中性子回折実験を行い、圧力-温度磁気相図を明らかにした。これらの相図で特徴的なことは、CeSbの約2GPa以上の相図がCeBiの常圧以上の相図と類似しているということである。これは、Ce-モノプニクタイド,CeX(X=P, As, Sb, Bi)の磁性が1つの共通の物理パラメータでスケールできる証拠であり、このパラメータとはキャリアー濃度であると考えられる。また、これ以外に電気抵抗に非常に大きな変化が生じる温度と、高温側のAF-I磁気相と低温側のAF-IA磁気相の発達に深い関連があること、高温側のAF-I磁気相のみが圧力によって非常に安定化されることなどを見いだした。
荒木 新吾; 中島 美帆*; 摂待 力生*; 小林 達生*; 大貫 惇睦
Acta Physica Polonica B, 34(2, Part1), p.439 - 442, 2003/02
圧力誘起超伝導体である、反強磁性体CeRhSiの純良単結晶試料の育成に成功し、圧力下での電気抵抗の測定を行った。その結果、多結晶において報告されていた圧力誘起超伝導を、単結晶において初めて観測した。超伝導相は反強磁性が消失する約1GPa近傍の狭い領域のみに存在しており、反強磁性的な磁気ゆらぎが関係していると思われる。低温における電気抵抗はCeRhSiなどの圧力誘起超伝導体でよくみられる非フェルミ液体的挙動は示さず、全ての圧力においてフェルミ液体的な温度依存性を示す。
岡根 哲夫; 藤森 伸一; 間宮 一敏; 岡本 淳; 藤森 淳; 辻井 直人*; 吉村 一良*
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1019 - 1022, 2003/02
YbCuM化合物(M=Ag, Au, Pd, etc.)はAuBe型結晶構造を持ち、M元素の違いにより多様な物性を示すことから興味が持たれている物質である。この内YbCuAgは典型的な高密度近藤系の性質を示すが、その固溶体YbCuAgはxが0.125から1の範囲でAuBe型構造を持つ結晶が生成され、全て高密度近藤系の性質を示す。組成比xが減少するにしたがって近藤効果の特性温度は系統的に減少していく。本研究は高分解能光電子分光実験により組成比xの変化に応じた電子状態の変化を調べたものである。実験の結果、フェルミ準位近傍にこの物質の重い電子系的ふるまいと対応する近藤ピークを観察し、これが組成比xの減少とともに強度が減少し、かつピーク位置がフェルミ準位に近づいていくことを明らかにした。
山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 稲田 佳彦*; 摂待 力生*; 常盤 欣文*; 大貫 惇睦
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1059 - 1062, 2003/00
強磁性超伝導体URhGeの最適な結晶育成条件を求めた。用いたURhGe多結晶試料はアーク溶解で、単結晶試料はチョクラルスキー法で作製した。アニールは試料の質を高めるうえで重要であり、われわれは試料をタンタル箔に包み、真空の石英管に封じてさまざまな温度でアニールを行い、電気抵抗測定によって、アニール後の試料の質を調べた。また超高真空下で固相電解エレクトロ・トランスポート法による試料純良化を試みた。
木村 昭裕; 横山 薫; 武田 伸二; 児玉 信一
Acta Physica Polonica B, 34(2), p.1465 - 1468, 2003/00
ウラン3元系化合物UFe10Siは大きな飽和磁化、高いキュリー点及び強い一軸異方性をもつことから、永久磁石原料の有力候補である。しかしながら希土類永久磁石原料と比較すると、その飽和磁化はやや小さい。そこで飽和磁化の増加を期待して、元素置換や侵入を試み、その飽和磁化がどのように変化するか測定した。その結果、Bを侵入させた化合物で飽和磁化の増加が観測された。